彼女は大粒の涙を溜めていた。

「だからちがぅ・・・」

「もういい!!言い訳なんていらない!!最低!」

彼女はそう言い捨てると走り去ってしまった。

「俺の話聞けよ!!」

その声は彼女に届かなかった。

「ふふ、だから言ったでしょう?慶介はあたしから抜け出せないって・・」

「お前この何が楽しいんだよ!?しかも嘘までつきやがって!」

「慶ちゃぁん許してぇ」

「彼女の真似するな」

「もう彼女じゃないでしょ?これからはあたしとなんだからぁ」

バンッ

「いったぁい。なんで叩くの?」

「俺の前に一生姿現すな!!!二度と視界に入ってくんじゃねぇ!!」

俺は怒鳴って家の中に入った。