冬哉先輩とつき合い始めると、冬哉先輩と言う人は、本当にモテル人なんだと痛感した。

一緒に、街を歩いていても、女の子たちが、チラチラ見たり、通りすがりに「カッコイイ」なんて言うのは、日常茶飯事だった。

横にいる私のことは、聞えよがしに「まさかカノジョじゃないよね。」と言われた。

冬哉先輩は「気にするな。」と言ってくれ、肩を抱いてくれた。
それは、自分が１番になった気にさせてくれた。
それが、とても、嬉しかった。

つき合い始めて、しばらくしても、冬哉先輩は、私に手を出そうとしなかった。
理由を尋ねると、「間にあってる。」と言われた。

「智恵子先輩だけでいいということですか？」と言うと、「遊ぶ女で、間に合ってるということだ。」言われた。

「意外か？僕はそういう所のある男だ。」と冬哉先輩は言った。