そこは異世界のような熱気に溢れ、怒号が飛び交う場所。 緊張感に満ちて、見逃してしまうような一瞬を形にとどめる場所。 私は何度目かになるかもわからないため息をついた。 その視線の先にいるのは、フラッシュを浴びている被写体。 最高の見た目を持つ男。 私が初めて興味を持った人は、 最高の見た目を持った、 最低の男だった。