恭介とは、幼稚園の時から一緒だ。

馬鹿なのに、顔立ちだけはいいから、小学校でも中学校でもよくモテた。

「……恭介」

「雪おはよ!また同じクラスだな!」

「うん、」

「てかお前骨折とか言って大丈夫なの?」

「たいしたことないよ。いつもみたいに転んだだけ。」

「そっかぁ。。メガネの度、あってないんじゃね?」

そう言って、恭介はあたしのメガネを取り上げた。

赤ブチの、可愛らしいデザインのメガネ。

「ちょ、やめてよ!」

手を伸ばすが、返してくれそうにない。

「てか、いつも言ってるけど、お前メガネ取った方が可愛いって。」

「なっ…」

昔から恭介はたまにこういうこと言ってくるけど、きっと男子に免疫が無くて毎回真っ赤になるあたしをからかっているんだろう。