「実歩!今日さっ・・・・」

「あ!ごめん!今日先帰ってていいよ!
彰とレポート終わらせてから帰るから!」

「・・・そっか。じゃあな!」

「ばいばい!」


俺が教室を出たあとも2人の笑い声がなぜか
俺をモヤモヤさせた。


「彰とでも誰とでも付き合っちまえよ」

俺は家に帰ってからモヤモヤしたまま何度この言葉を
繰り返したんだろう。


その日の夜の実歩のメールの返信も着信もすべて
俺は無視していた。

「ねえ!智哉!昨日メールも電話も無視したでしょ!」

「え?あ~ごめん」

「3回くらいかけたのに!」

「ごめんごめん」

俺の態度はあからさまだった。
でもなんで自分がこんな態度をとるのかも俺自身
わかっていなかった。