「むっ…無駄かどうかなんて…
やってみなくちゃ分からない!
今まであたしは諦めてきた
自分の気持ちも考えも圧し殺してきた…
だけどそれじゃあ何も変わらない…
あなたはこれでいいの?
…あたしなんかと…好きでもない人と結婚しても!
そんなんで大事なものを失っても…取り返しのつかない事になってもいいの?」

ギリッと良孝を睨み付け小夜は問い質した

良孝は一瞬悲しそうな目をしたがすぐに元の冷たい表情に戻り小夜を廊下へと出した

そのまま何も言わずに玄関に連れていく

まだ良ニから破談の了承を得られていない小夜は書斎に戻ろうとするが、繋がれた手がそれを許さなかった