話を終えた菊地は涙を拭き、鼻をすすりながら顔を上げた


その表情は柔らかい笑顔の中に凛とした瞳がとても印象的な素敵なものだった

「聞いてくれてありがとう
すっきりした気分よ
…これからのことはまだ分からないけど…
ちゃんと考えてみるわ」


小夜も話を聞きながらタオルを握りしめ、顔からあふれ出るいろんな水分を拭くのに忙しかった

相づちさえできずに、ただ頷いて聞いているだけだった

「菊地さん……あの…」


鼻をかみ終え一言でも何か伝えたいと呼び掛けた時…

ガルゴルッガゴッ…グルルン…
お腹の怪獣が暴れて出してしまった

「すっすみません…しつけてなくて…」


菊地はアハハ~と楽しそうに笑い声をあげた

「いいわよ。また何か作るね」