麗華の金遣いの荒さと

金銭感覚のなさに憂は徐々に甘えてきた。


「麗華、この服買って!

 カッコいいじゃん。

 絶対俺に似合うよ!」


「このネックレスも

 靴も欲しい・・・」


憂の物欲は多大なるものだった。

だが、麗華は初の彼氏にダメ!と断るわけもなく

言われるがままに買い与えていった。

徐々に憂は現金までも

せがむ様になっていった。


「麗華、今日金ないから5万貸してて。

 電話代が今月高くて支払えないんだ…

 携帯止まったら

 麗華と話せなくなる。。。」


「それは困りますわねぇ。

 じゃぁ、隅田に相談してみるわ!」


麗華は言った。


「ちょっ!!待った。

 何でそこで隅田が出て来るんだよ。

 お前の金だろ!」


憂は慌てて麗華を止めた。


「麗華お金の引き落とし方?って

 知らないんですもの…。」


大きな落とし穴だった。

お嬢の麗華はカード世界。

現金で支払うことをしたことがなかったため、

お金を持つことがなかったのだ。


「ふざけんなよ!

 じゃぁ、お前には頼んねぇ~よ!」


麗華を切り捨てるかのように

言った。

いつの間にか二人の仲はお金でしか繋がっていなかった。