その後からも、

麗華と憂はひそかにデートを重ねていった。


憂は言った。


「俺、初めて麗華ちゃんに会ったとき

 強く衝撃を受けたんだ。

 こんな子見たの、初めてで…

 最近俺に色々合わせてくれてるの、

 知ってるんだよ。

 喋り方だって、服装だって、食べ物だって…

 でも、気は使って欲しくないんだ。

 無理もして欲しくない。

 俺は初めて会った麗華ちゃんに

 惚れたんだよ。

 いつも通りにしてくれていいんだよ。」


憂は麗華自身を好きになっていた。


人は人に好きになってもらうのに

努力なんてしなくてもいいんだ

努力はいつか底を尽きる

時間も体力も使う

無理なんてしなくても

そのままの自分を好きになってくれる人

そんな人を私も愛していけるといいな

私にもいつか現れるはず・・・

そんな王子様の出現を夢見て

私も今日1日頑張りたいと思う。