翌週
まだゼミについて悩んでいた私は頭ん中がそればっか。
「やっぱり楽な先生…いや、でもなあ。就職率いいのは魅力的だな~....」
ブツブツと授業中独り言を言っていると隣から
クスクスっ
と、笑い声。
あ、やばい!つい口に出てたよー
恥ずかしいよーどーしよう~
この授業ひとりで受けてるし、恥ずかしい~
心の中で大暴れしていると、
「ゼミ悩んでるの?2年生?」
「は、はい...。」
恥ずかしくて穴があったら入りたかった。いや、この場から去りたかった。
「そっかー俺はね、3年だよ。この授業取ってるってことは経営学科かな?俺も経営学科で早川教授のゼミわかるかな?戦略論なんだけど~?」
ん?早川教授?確かこの間の見学いった戦略論ゼミの先生の名前...
考えながら顔をあげると
そこにはあの日見た先輩が。
少しタレ目でくしゃっとした笑顔。
間違えない!ここだ!この授業で見たことあったんだ!
ひとりで納得していると、
「おーい!」
はっ!と我にかえる
「あ、すみません!早川教授、早川教授ですよね?し知ってます!大丈夫です!」
「大丈夫?あはは、何が大丈夫?w おもしろい子だな..
キーンコーンカーンコーン
「おっ授業終わり~!じゃあ気が向いたら是非、早川ゼミで!じゃあね~」
キラキラした笑顔の先輩に、私は見惚れることしかできなかった。