「どうしたんだよ。らしくねぇなぁ。」




何となく気になった。




海の波の音が俺を正直にしてくれた。





「竜也ぁ…何であたし女の子に生まれたんだろ。」



俺は驚いた。



聡美が泣き言を言うなんて初めてだった。



「そりゃぁ…仕方ねぇだろ。神様が…」




「じゃぁ神様のいたずらかなぁ?」




しばらくの沈黙。




波の音だけが聞こえる。