《聡美》


竜也はあたしにとっての救世主。


一応柚宇君もね‥



さて…こいつ、どうしてやろうか。



「あんたさぁ、自分が何言ってんのか分かってんの?」



「・・・・」



田辺はただ突っ立っていた。



パチィィン



あたしは田辺の顔を叩いた。



「あんたの根性がそんなんだから、監督に見放されんのよ。世の中は実力主義なの。ひいきでエースになれるなんて、世の中甘くないのよ。」



「何だと?」



「あんたにエースやらせるなんて、やる気にさせるための口車に決まってるでしょ。バカみたいに真に受けてんじゃないわよ。」



竜也が口を開いた。