初回を完璧に押さえてベンチに戻る。




「お前、すげーなぁ。」



声をかけた。




「あたしの最後の試合だから…」



笑った顔が、一瞬作り笑いをしてるように思えた。



「おう。後ろは任せとけ。絶対守ってみせるから!」




できる限りの思いっきりの笑顔。




安心させてやりたかった。





マウンドにいる小さなエースを。