仕事のパートナーとは、「運命共同体」、ともに生きてゆく仲間といっても過言ではない。

日本に来て、初めての仕事としてアリスは巨大な棚から一枚のレコードを探していた。

そしてこの場所で私は、晴れて社長の粋な計らい(?)で「シュラのマネージャー」という役目を請け負うことになったのです。

初出勤日に、まさかレコード盤の発掘を命じられるとは・・・。

事務所地下の倉庫。そこには巨大なレコード盤が敷き詰められた棚がいくつも並んでいた。
その薄暗い倉庫の中、誇りっぽさに嫌気がさしつつも、アリスは棚の上のほうのレコードに手を伸ばしていた。

この中からレコード盤一枚探すなんて、砂漠の中の一粒の砂を探せって言われてるもんじゃない・・・!
もしかして配属初日だから、無理な仕事押し付けられたのかな・・・。
でも事務所の地下にこんなにレコードを保存してる倉庫があるなんてびっくり。
なんのためだろう・・・。
ジャンル問わずたくさんあるし。ここの事務所関係者だけのレコードなのかな。
ここって昔からある有名なレコード会社だし・・。

「届かない・・・。脚立とかないのかな・・。」

アリスが手を伸ばすのを諦めかけたとき、気配なくシュラが後ろから現れた。

「俺が取る。」

「へっ!」

アリスのすぐ後ろに立って棚に手をつき、重ねるように手を伸ばしたシュラは、らくらくとレコードを取り上げた。