「陽菜、戻ってきた?」 「まだだよ……」 間に合うか分かんないからこそ、陽菜と話したい。 どうして何もオレに話してくれなかったのか……。 どうしてオレに何も言わずにアメリカに行くのか……。 何で……。 陽菜に聞きたいことは山ほどある。 でも……何よりも陽菜の声が聞きたかった。 一言でもいいから陽菜の声が聞きたかったんだ――。