「さっ西条くんっ!!」

いきなり、服の裾をきゅっと軽くつかまれる。

「はい?」

いつもの笑顔。

「えっ・・っと・・・・、今から・・今から体育裏倉庫に・・・来てもらえませんか・・・?」

一つ一つ、言葉を選ぶかのようにゆっくりと話す。

「いいですよ。」

本当は鬱陶しい。

さっさと帰りたいっていうのに。

どうせ、たいした内容でもないようだし。

そう思いながらも、背の小さな可愛らしい女の子の後をついていった。