『大丈夫?やっぱり刑事さんに言って帰らせてもらった方が良いんじゃないかな。江里子さんのような女性には酷だよ』

『大丈夫です…ちょっと疲れているのもあるし、風邪気味なのかも』

雄一郎に気付かれないよう江里子はそっと下腹部を手で押さえた。

周囲に聞こえるのではないかと思うほど鼓動が高鳴る。

雄一郎に顔を見られたら、胸の内が全て読み取られそうで江里子は夫を避けるように自室へ戻った。