「ねぇ、恭哉も龍人もなんなの?
 2人でお互いのこと敵だって言うしさ
 お互いから俺のこと守るって言ってるしさ。
 君らは何?なんなの?」

「・・・・」

「2人とも”敵”については
 俺に説明してくれないんだね。
 ・・・なんで?」

「・・・」

 腹が立つ。
 そちらだけ事情を知っている。
 こっちは何も知らないのに。

「ねぇ、だんまりじゃわかんないよ。
 ・・・龍人も呼んで3人で話しよう」

「・・・」

 無反応。
 マジで腹立つ。

 そんな怒りを押し込めて、
 携帯を出して龍人に電話をかける。

 2回コール音が鳴り、龍人は出た。

『もしもし、どうした。
 なんかされたか』

 心配してくれてるのが電話越しにわかる

「ううん、何も。
 でも・・・ちょっと来てくれるかな?」

『今どこだ』

「屋上」

『1分でいく』

 電話を切って恭哉のほうを向く。

「呼んだのか」

「反対・・・反応しなかったし」

「・・・」

「また黙る。何ソレ?
 ま、いいけど」