連れて来られたのは屋上。

「で、話って?」

 切り出したのは私。

「うん。まず、さっきはごめん」

 あれ・・・?戻っ・・・た??
 いつもの・・・恭哉・・・??
 
 思わず恭哉の頬を両手ではさんだ。

「どした?」

 まぁ、その質問は妥当だよね。

「ん・・・なんか、
 恭哉さっきと、あの朝
 コワかったから・・・」

「あぁ、ごめん。
 龍人前にすると態度変わるからな、俺。 
 だから、さっきはごめん」

「そんな理由・・・」

 意味わかんないよ、
 
 そう言おうとして、でも阻まれた。
 恭哉に抱きしめられてたから。

「ちょっ・・・恭哉・・・!
 ここ、男子校!男子校だから!!」

 恭哉の胸板を力いっぱい押す。

「俺に抱きしめられるのはいやか?
 龍人の方がいいか?
 ・・・龍人は俺の敵だ。
 俺ならあいつから翔を守れる」

 悲痛な面持ちで恭哉が言う。