「おハヨー翔、大丈夫?」

「おハヨ。・・・大丈夫!」

 冬貴だ。
 準備をしていると声をかけてくれた。

「龍に襲われなかった??」

「・・!うん、大丈夫ってか俺、
 これでも男だけど」

「いや、俺から見れば
 オンナノコにしか見えないから」

「おもてでろコノヤロー」

 一応男らしく!

「いいけど」

「やっぱいい」

 無理でした・・・。
 強いんだよなー、ケンカ。

「ねぇ、冬貴握力なんぼ?」

「・・・78・・・??」

「!!」

「翔は?」

「・・・48・・・」

 言って後悔。激しく後悔。
 だって。

「マジで?!弱ッ!!
 それマジ女じゃん!
 小っさくて握力弱い俺好みの女!!」

「いや、でかいし!
 女と一緒なら俺でかいから!
 しかも男だし。
 男!わかる?俺男!」

 とんでもなく後悔した。
 ヘコんでいると堀井先生が来て

「着席しろー」

 と、ゆるーく言った。