「あら友海いたの?」

母の第一発声はこの心無い言葉だった。

え…?

私はその言葉を聞いて固まった。

「おねぇちゃんどーちたの?」

下のほうから声がした。

…?

「お母さんあの「ねぇねぇなんでむちするの?」

気のせいだと思い改めてお母さんに話し掛けようとしたらまた下のほうから声がして遮られた。

気になって下を見ると小さな女の子がいた。

「お母さんこの子誰?」

「誰…ってあなたの妹じゃない。何言ってるの?」

不思議そうな顔をして母は言った。

「えっ!?」

「おねぇちゃんあたちのこと忘れちゃったの?凛々花だよ」

そういうと凛々花と名乗った少女は満面の笑みで私の顔を見た。

しかし、いきなり自分の妹だと言われても「はいはいそうですか」と言えない私は動揺を隠せない。