帰り道

いつものようにゆっくり
歩く余裕なんてない。
部活をしてたら、塾の時間まで
ギリギリ。
流依と話している時間も
短くて。
流依は私に合わせて急いでくれた。

「バイバイ!」
「おぅ!塾、頑張れよ」

流依からの応援を受けて
塾へ行った。


塾の友達は優しい子ばかりで
すぐに馴染む事ができた。
だけど、話している暇なんて
ないぐらいに勉強ばっかり。

帰ってきたのは夜の10時過ぎ。
私は、急いでパソコンを
立ち上げて、なさ高等学校について
調べてみた。

なさ高等学校は推薦100%。
受験内容は
作文・国語・英語・面接  だった。
作文も国語も私は得意。
英語も、そこまで悪くないし
推薦は、もらえそうなんだけど。
問題は、遠く離れたその場所。
寮に入って必要なことを学ばなければ
ならない。
寮は携帯も禁止で、もし
私がなさ高校に行ったら
流依と連絡もとれなくなる。

「どーしよ…」