強がって
不安になって
孤独になって
心細くて
助けを求めていたんだね。

「戻ろう。」

そう言って
千紗ちゃんが戻るのを手伝う。
流依も来てくれて。

「気をつけろよ。」

流依がそう言ったとき、
まだ、柵の向こう側にいる私の
体に、柵をまたごうとする千紗
ちゃんの足があたった。

「ぅわ。」

後ろに足をつこうとした。
だけど、もうそこに地面はなくって。

「あっあず!!」

流依の声が聞こえた。
だけど、私の目の前に写るのは
流依ではなく青い空だった。

落ちてる…。
私、死んじゃう?

そう思ったとき、私は変に
冷静で、
流依、大好きだよ。
なんて思ってたんだよ。

ゴンッ-
そんな、鈍い音と同時に
私は気を失った。