―キーンコーンカーンコーン




五時間最後のチャイムが鳴ると一斉に、クラスがザワザワし始めた。



「登子ちゃーん!途中まで帰ろ!」


「えぇ」


「和泉ちゃんも一緒に帰ろー!」


私は廊下側の一番の席に座っている和泉ちゃんに叫んだ。


「そんな叫ばなくても、聞こえてるよ!」





―ガラガラ



私達3人は教室を出て、下駄箱へ向かった。



やっぱり男女わかれてるんだなぁ…




革靴を履いて、下駄箱を出た瞬間…私は唖然した




「え…、SPみたい…!」

「SPって…例え可笑しいでしょ。ま、そんな感じだけど」


「ほんと、迷惑よね」


下駄箱を出た先には10人程の黒いスーツを着た人が私達生徒を静かに見ている…と言うより、見張られてる?



「あ、」


登子ちゃんが一定の所を見て、声をあげた。


「どうしたの、登子?」


「学園の王子発見。」


登子ちゃんは指を差しながら行った。