「何でこの町に戻って来たの?」
「家庭の事情ってやつですよー」
「誰と住んでるの?」
「利宇だよー!二人で一軒家に住んでんの!」
「へぇ…。利宇元気?」
「うん、元気だよ!背も私より高くなったし、顔も可愛かったのに、カッコ良くなったよ!」
「そう……、利宇も変わったのね」
登子ちゃんは、目を細めて言った。
ホント、変わっちゃうもんだよね…
「でもさぁ、登子ちゃんは変わってないよねー?」
「そうかしら。変わった方だと思うけど」
「変わってないよー!髪だって黒で短いし、COOL&ビューティーだし!それに、毒舌そう」
背…だって高いしね
「そう言う莉久だって、全然変わってないわよ」
「え、私が?またまたぁ!」
「髪2つ結びで長いし、背は低いし、童顔だし、マイペースだし鈍感だし、馬鹿だしアホだしまぬけだし。後は……」
「ストーップ!登子ちゃん?だんだん悪口になってない?」
「気のせいじゃない?それに変わったって言うなら、その眼鏡くらいよ。度入ってんの?」
登子ちゃんは、私の眼鏡を指差した。
「失礼な!ちゃんと度、入ってるよ」
「ふーん。目、悪いの?」
「うん…、中学入ってから一気に悪くなったぁ」