「ふぅ……」
先生は落ち着いたらしく、走るのを止め、ゆっくりと歩き始めた
ふぅ…って、私の方がふぅだよ。
「あの、先生?」
「わわわ!ごめんなさい」
先生は謝ると腕を掴んでいた手を、はなした。
わわわって…
「いえ、大丈夫ですよ。それより…えーと……」
「あ、ごめんなさい!私は鳥海 恵里子(トリウミエリコ)。笹原さんの担任です」
と、優しく微笑む先生。
鳥海先生ね。
いや、私が聞きたいのはそれではなくてね?
「あの…」
「それよりびっくりしちゃった!まさか笹原さんが“あそこ”に居るなんて」
もぉ…!あそこやら、ここやら、何故強調する!?