えーっと。
まずは、お兄ちゃんを探したらなんとかなる、よね…。

校舎が広すぎる!!!
男子校のくせにお金かけてる。

梓「……お兄様って確か、2年よね」

お兄ちゃんがこの学園に入ったのは、もちろんお母様から離れるため。
私も寮制の学校を選んだんだけど…お母様に進路を変えられてしまった。
なんとも身勝手な私の母親。
自分さえよければそれでよし、気に入らないことがあればすぐに手を出す。
そんなお母様に絶えれなくなった私たち兄妹は全寮制と言う学校を選んだのだ。
それにしても………

梓「この学校広すぎるのよお…」

絶対、誰かがいないと迷う。
あ、2年の教室あった。

梓「…………」

ひょこっと教室の入り口から顔をだしてみるも、お兄ちゃんは見つからず。

??「ん??女の子…だよね」

梓「男に見えますか??」

失礼なヤツだな…。
これでも一応お嬢様なんですけど。

??「や、そお言うわけじゃないんだけど」

梓「………」

??「…そ、それより誰か探してるの??」

梓「あ、お兄様を…」

??「お兄様??」

梓「西山 秀汰です」

??「あぁ、ちょっと待ってて」

梓「はい」

本当にこの中にいるの??
全然わかんないんだけど…。