「アメくらいで泣くなっての!」
「将ちゃんたまにしかくれないから珍しかったし嬉しかったんだもんー」



 もうあれだ、いい年とかそんなもんじゃねぇ。
 呆れるというより、可愛さも感じてしまう。程、どうかしてるんだろうな、今の俺ってば。
 しゃーないか。



「汐」
「ふぇ…」


「僕がひとつだけ持ってるものをあげる」
「んむっ、」



 口移しで、今食べていたあめを渡した。
 いちごミルクの、甘いアメ。



「はい、これでおしまい。もうもってねぇーからな」
「・・・…しょ、将ちゃ、い、今!」
「ごちそーさま」
「!!」



 たまには、こんなのもいいかもしれない。






(将ちゃんの一人称、「僕」って幼稚園以来…)
(うっせ!お前が可愛いから悪いんだろ! てか、口移しはどうでもいいのかよ!)
 ――08/01/01