公園の隅のほうから、小さな泣き声が聞こえた。




 気になって、ゆっくりと近寄ってみる。
 誰かと思えば、しゃがみこんで泣いているのは、幼馴染の汐だった。
 いい年になってまでこれかね、と半ばあきれ返りながら、声を掛けた。



「どうした?」



 一瞬だけ止んだと思えた泣き声は、彼の顔を見るなりまた始まってしまった。
 ・・・・・・なんだって言うんだ。