「・・・リオ、リ」
「・・・なんでも、ない」



 彼は、私の不意打ちに目を丸くした。
 螺子は、回らなかった。




 私は世界から飛び出した。


 世界は色を失い、
 そして音を失った。


 失ったはずなのに、耳がキンキンと悲鳴を上げていた。






 ――07/11/18