ベッドから降りて先輩を見ると、汗で服が濡れていた。
「那緒ちゃん!!もう帰った方がいいよ!!兄ちゃん、かわいい子見つけたらうるさいから!!」
かわいい子??
私が??
どーせお世辞でしょ………
「私、帰ります。あの………先輩………服………汗で濡れているので着替えた方がいいですよ??」
先輩は自分の着ているものを見た
「ほんとだ………ありがとう!!那緒ちゃん!!」
「いえ…」
「玄関までしか行けないけど送るよ!!」
「大丈夫です!!お大事に……」
私は部屋を出た。
はぁ………
何でこんなに疲れてるんだろ……
何もしてないのに………
心臓が疲れた………
早く帰ろ…………
…………―
「ただいま………」
「あぁ!!!!お帰り〜!!ご飯できてるけど食べる??」
「うん!!もうお腹空きすぎてヤバい!!」
「じゃあ、荷物おいて早くきなさいよ!?」
私は、2階に上がって荷物を置いてから下に降りた。
「たーべーよー!!!!!!」
「はいはい!!」
結局私って葛西先輩のことをどう思ってるんだろ??
私にも分からないって…………
ま、いいや…
葛西先輩の家………素敵だったな………
「那緒〜!!!!明日は体育祭だね!!」
体育祭??
「あっ…そうだね!!」
桜咲学園の体育祭は開催が早い。
「頑張ろうね!!」
「うん!!」
体育祭…………嫌いなんだよね…私、運動音痴だし………
どうしよう………
ま…応援頑張るか!!!!
でもなぁ…………
「なぁに考え込んでるの??」
「きゃーーーーーーー!!!!!」
びっくりして叫んでしまった。
「ひっどいなぁ…那緒ちゃん……」
「か、葛西先輩………びっくりさせないでくださいよ………」
「あはははは〜ごめんごめん!!で??なに考えてたの??俺のこと??」
「違いますよ。」
即答した。
「那緒ちゃん酷っ!!即答なんて…………俺傷つくわ…………」
「私は今、自分の運動音痴さについて考えてました!!!!」
「なんだぁ………自分の事考えてたんだ…」
なんかその言い方って………
「人をナルシストみたいに言わないでください!!!!」
「あぁ…ごめんごめん!!」
葛西先輩は私の前で手を合わせた
「あのさ………今日部活休みだから…………明日の特訓でもする?」
葛西先輩は笑いながら言った。
「特訓ですか??そんな…体育祭のために特訓はしませんよ………誰も」
「………那緒ちゃんさぁ…………お見舞いに来てくれた日から俺に対して冷たくなった??」
突然なに???????
私が固まっていると、葛西先輩が話し出した。
「ごめんね。今のは気にしないで………那緒ちゃんは明日の係何?」
係??
あぁ…………
えっと…確か………
「救護??の気がします」
「覚えてないの!?」
「よくは………」
私、記憶力悪いからなぁ…………
「ま…お互い明日は頑張ろう!!」
「はい。」
葛西先輩ってたまに子供っぽくなるよね………
私、そういうところが…………
って…ないない!!!!
私は葛西先輩を好きではありません!!!!!!