「何が心配なの?」


 私は、思わず和也を見上げた。


「だってさ、おまえ、モテるだろ? いい男に言い寄られたら、ふらふらっとそいつの所に……」


「やめて! そんなわけないでしょ? 私の事、そんな軽い女だと思ってるの?」


「そんな事はないけどさ……」


 と言いつつも、和也はイマイチ私を信じてなさそうだった。


 私はそれにムカッとしたので、


「和也が信じてくれないなら、私、またブスに変身する。だからあの眼鏡を返して!」


「おまえ……本気か?」


「本気よ?」


 そう言って和也をキッと睨むと、少し間を置いて、和也はフッと笑った。


「わかったよ。俺はおまえを信じる」