和也の反応は、驚くほど速かった。


 自ら起き上がると同時に私の手を引き、めくり上がったTシャツを下ろし、私の乱れた髪を撫で付けてくれた。


「お姉ちゃん、お茶持って来たよー」


 という声と同時にドアが勢いよく開けられたが、その時はすでに二人ともベッドにお行儀よく腰掛けていた。


 ノックしてからドアを開くまでの沙織の動作も速かったけど、和也の反応はそれを上回る速さだった。もしかして和也、この状況に慣れてない?