ああ、そうだ。


「テレビ着けようか?」


「ああ……いい。今の時間はろくな番組ないから」


 確かにそうよね……


「あ、そうだ!」


 今度は和也が大きな声を出した。


「おまえ、着替えたら?」


 何かと思ったら、そんな事?

 でも、確かにそうよね。和也と違って私は自分の家にいるんだから、制服のままって変よね?


「そうしようかな」


 うんうん、と頷く和也を横目に、私は立ち上がるとクローゼットに向かった。


 クローゼットを開き、ブレザーを脱いでハンガーに掛け、続いてブラウスのボタンを一つ、二つ、三つ外したところで振り向いたら、ベッドに腰掛けたままの和也と目が合った。