「ねえ、座って?」


 私はベッドにちょこんと腰掛け、和也にも座るように言った。すると和也は、


「お、おお……」


 とか言いながら、私とカーペットが敷かれた床を交互に見た。


 どっちに座るべきか迷ってるみたいだから、私はベッドの上をポンポンと叩いた。


 すると和也は、“いいのか?”みたいな顔をしたけど、私がニコッと爽やかに(のつもり)微笑みかけると、“じゃあ”って感じで、私の横に静かに腰を降ろした。微妙な隙間を開けて。


「…………」


「…………」


 お互いに沈黙。


 やだ、緊張してきちゃった。こんな時はどうしたらいいのかなあ。


「和也……?」


「ん?」


 名前を呼んでみたものの、何を話せばよいのやら……