「バッ、ちが…、なん、なんでアタシがアンタに…っ!
思い上がってんじゃないわよ、ガキのくせに生意気!!」


言い当てられたことが恥ずかしかったのか、お肉屋さんは素直に認めない。

「ふうん…。じゃあ私、帰って言っちゃうからね。」

「…な、何を言うのよ…?」


なら、こっちにだって考えがある。



「ヨシヤに、“お肉屋さんに意地悪された”って。」



私は至極当然のことを言ったつもりだけど、お肉屋さんの顔が更に青ざめたからよっぽど効いたんだろう。


「さっきから私にずうっとひどいこと言ったんだから、このくらいはいいでしょ?
ヨシヤにどう思われるかは知らないけどさ、私ばっかりイヤな思いするのはシャクだもんね。

でも、気が変わってお肉売ってくれるなら、黙っててあげる。
どうする?」