でも、ハタ…と。


「!」


こんなやり取り、デジャヴを感じる。
確か前に潤ちゃんに借りた少女漫画に似たようなシーンがあった気がする…。


―――私が主人公のポジションだとしたら、お肉屋さんの言ってることって………。




「お肉屋さん、ヨシヤのこと好きなの?」




「ひへ………ッ!?」



私の唐突な問いに、あんなにまくし立てていたお肉屋さんがピタッと凍りついた。「ひへ」なんて変な声付きで。


―――もしかして、図星…?


だってそれなら今までのことも説明がつく。
私のこと真っ向から否定してたのもすべては、


「ヤキモチ焼いてたの?」


ヨシヤのことが好きだから、彼の近くにいる私が疎ましいってわけか。納得。
こっちはたまったもんじゃないけど。