小学校3年生のときあたしは初めて恋をした。
同じクラスの岡本勇樹。
なんで好きになったのかはわからない。
気がついたら好きになってた。
恋とはそういうものだろう。
でもきっと彼の優しさに惹かれたのだろう。
気づいたらその人を目で追っている。
あたしはいつも人混みの中勇樹だけを探していた。
どんなにたくさん人がいても、絶対見つけられた。
人よりも早く見つける自信もあった。
勇樹はかなりモテる。
顔も整っているし、頭もいい、それに誰にでも平等に優しい。
男女ともに好かれていた。
そんな彼があたしは大好きだった。