「は、はなし・・・・・・っ!!」
このままでは危ないと思い捕まれている手を振りほどこうとしたが、腹部を殴られ息ができなくなった。
「っ・・・ごほっ」
「おとなしく付いてこねぇとこれより痛い目みるぞ」
あたしは肩で息をしながらキッと殴った相手を睨み付けるも、全く効果はなく引きずられていくばかりだった。
人通りも少ないからこの状況を見ている人もいなくて、もうどうしようもできなかった。
あたし、このままどうなるんだろ。
だんだん頭も冷静に、というより諦めにも似た気持ちになってきたとき、車の目の前に着いた。
さすがにこれはやばい。