「よっす櫻!」



そう、紅蝶幹部たちが。

教室に入ってきた。



龍牙幹部とメンバーたちの空気は張り詰める。

敵、だから。



No.2からしたらね。




幹部たちはあたしの前に立つ。



「やぁ紅蝶。全員揃ってるんだ?」


あたしが笑えば、紅蝶も笑って


「お前くるっつーからきたんじゃん。ほとんどこないミシザですらきたんだぜー?」


「うるせーサキト。てめぇもだろーが」



あーあーまた喧嘩だ。

ひとまず放置。



「櫻、制服かわいーじゃん。似合ってる」


そうサラリといったのは



「ありがと直人。」



副総長であたしの彼氏、そして仕事のパートナーである 佐原 直人。



そしてもう1人。



「直人、お前そんなの言ってもなーんもでねぇぞ。」



「うるさいよ、頼。あんた晩ご飯ないからね。」



幹部であたしの双子の弟、頼。




「おい、紅蝶」


そんなあたしたちの楽しい雰囲気を壊してくれたのは



「なんだよ、龍牙」



やっぱり龍牙。



「てめぇら麗亜とどういう関係だ。」




あたしは答えない。


なんか面倒だから、いろいろ面倒っぽいから。



「俺の彼女」


直人が答える。


周りがざわつく。



「俺の双子の姉貴」



頼が答える。


さらにざわつく。



「俺らが守るべき存在」



サキトが答える。



すこし静かになる。



「俺らを守る存在」



ミシザが答える。


静まり返った教室からはなんの音も聞こえない。