「一応、挨拶をって思ったんだけど。タイミング悪かったな」
周にぃは苦笑いであたしをみた。
「まぁ、ね。挨拶なんかいーよ、今日降灰いくつもりだったし。あ、でも今日忙しいんだっけ?」
「あー…まぁな。降灰は大丈夫なんだけど、本家の仕事はちょいちょい忙しい。」
んー…確かに忙しい時期なんだよね。
あたしの仕事の量も跳ね上がってるし。
そりゃ当然したの人たちも仕事ふえるよね。
親父に給料アップ交渉してみよう。
「じゃ、挨拶延期しよっか。まぁ適当なときにいくけどさ。」
そう笑ったあたしに微笑み返す周にぃの目をみると、ほんとの兄貴だと勘違いしそうになる。
なんて言うんだろ…
安心感っていうか包み込むっていうか…。
「ねー俺は!?放置なの!?」
周にぃは相変わらずうるさい軽人の頭に拳骨をおとした。
うっわ。いったそー
「そんじゃまた後でな。こいつうるせーから帰るわ」
と周にぃは騒がしい軽人をつれて去って行った。
なんか…疲れた。
「お疲れ。いろいろどんまいだな」
もー…笑い事じゃないって。
転校初日からこんなだったら、あたし身体もたないよ。
いや、真面目にさ。
「麗亜、お前どっかの族はいってんのか?」
「いや?あたしは特には。まぁ、どこと一番仲いいかって言えば紅蝶だけどねー。」
付き合い長いし、なんにも言わなくてもわかってくれるし、ね。
「おい、櫻ー。俺ら教室戻るから!なんかあったら直人に連絡して」
ミシザがそう教室を去って行く。
それに幹部たちもぞろぞろ続いて、
教室は一気に静かになった。