―1年校舎。
「あ、あの教室じゃないか?」
「見るからに、あれだね」
1‐Bの教室だけ…
女子がめっちゃ湧いている。
黄色い声だって、全てあそこが発生場所。
「見えないな…。くっそ、女子邪魔すぎるっ」
「可奈子やりすぎっ」
可奈子はお構い無しに、固まった女子の大群を突き飛ばす。
「おっ!見えるぞ小梅」
「……え、ちょ、わわっ」
可奈子が未だに大群を避けている私の腕を引っ張り、簡単に大群の中へ引きずり込んだ。
「アレじゃね…?」
「………ど……れ、……えぇぇえええええっ!!!???」
気付けば私は叫んでいた。
ある光景を見てしまったから。