「海ってキレイだよね。」


「はい。」



俺はそんなキレイな場所で桜田さんに言いたいことがある。



「桜田さん、ありがとうございました。俺、結構出来た自信があります。」


「それは良かったわ。」


「あの……俺、桜田さんが好きです。こんな俺にも凄く丁寧に優しくしてくれたし、桜田さんが笑った顔、好きです。」




俺はほとんど海に向かって話しているような感じ。

桜田さんの方なんて見れない。


だから、表情なんて分からない。