漠然と思いながら天井を見ていると、廊下から派手な足音が聞こえ、勢いよくドアが開いた。
「昶ー!オレ様のパンツ知らねー!?」
「知らねーよ。つーか、いきなり入ってくんな」
「いいじゃん。ナニってたワケじゃないだろ?」
「そうだけどよ」
無断で部屋に入ってきたのは、隣の部屋の一条。
気さくな奴で嫌いなワケではないが、いきなり来られると、どこか敬遠してしまう自分がいる。
「まさかお前……今履いてるんじゃないだろうな!?」
「んなわけねーよ!だったら見るか!?」
「おう!見せてみろよ!」
「上等だ!」
妙に偏った会話がしばらく続くと、廊下から見知った顔が覗く。
「香住、ドア開けっ放しだよ……って、何やってんの君達?」
開けっ放しのドアに気付き、声を掛けたのだろう。
しかし第三者の少年が見たものは、何故か互いの下着を見せる二人の姿であった。
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