「コンパって、先週末の?真珠が仕事ですっぽかしたってやつ?」

それまで黙って私たちの会話を聞いていた司が口を開いた。

表情も口調も相変わらず不機嫌で固い。

「そうだよ。私が段取りだけ整えて行けなかったコンパ。貴和子には運命のコンパだったみたいだね」

その場の空気を軽くしようと続けたけれど、司の表情は更に重いものになっただけだった。

いつもの司なら、率先して明るい会話を作ってくれるのに、なんだか私の事が気に入らないのかずっと拗ねてるような感じでやりづらい。

かといってこのまま黙ってるわけにもいかないし。

私達二人の関係が微妙な時期だというのもあって、どうしていいのかわからない。

「真珠は、もうコンパには行くなよ」

「は?」

突然、そうはっきりと言い切った司の言葉に、私も海も貴和子も、はっと視線を向けた。