飾りだけど、非常口って書いてある所へ

あたしたちは走った。

その時・・・。

「キャア!!!」

あたしは、あまりの恐怖に足が

思うように動かなくて転んでしまった。

作戦とか、これで淳平と・・・。

そんな事考える暇もないくらいに痛かった。

「美咲!大丈夫か」

そういえば・・・。

淳平とあたしが出会ったのは、淳平の

サッカーボールがあたったから。

その時に手当てしてくれたんだった。

あたし、ドジだなー。

「ごめんね、こんな所で転んで・・・
すぐ立てるから」

本当に恥ずかしくて、お化けも邪魔しないように

戻って行った。

「アッ・・・!!!」

これも、あの時と同じ。

無理に立ち上がろうとしてまた転んでしまった。

「肩かすから、出よう」

ちょっと、背伸びをして淳平の肩につかまる。

「あたしってば、ホントにバカだなー」

お化けに案内されて、外へ出ると

足から血が出ていた。