遅刻寸前でなんとか学校に着いた~。

奈美は中学の時に陸部だったから
超余裕な顔してんだけど、あたしは
なんにも入ってない一般にいう
『帰宅部』だったため只今酸素不足…。

そんなこんなで気づいたら…
もぅ放課後になっていた。
急いで帰る準備をしてると、
3人の男子生徒が奈美と話していた。

でもなぜか1人の男子生徒には
奈美が敬語を使っているみたいだった。


先輩かなぁなんて思いながら観察してると、
奈美があたしに気づいて近づいてきて、

「この子です。」
なんて分けわからんことを言ってた。

すると…

奈美が敬語を使っていた男の人が近づいてきて、
「お前名前は?」
なんて突然あたしにきいてきた。

だから、
「あんたに名乗る名前なんかない。」
と言ってその人の顔を見た。

すると…。
思っていたよりもずっと
カッコ良くてびっくりした。

長身なからだと、鋭く狙った
獲物は逃がさないというような
芯のある目。
そして、金髪にピアスと
なんともまぁありがちな
不良。ってオーラが
全身からでている。

それを見てあたしは
自分の言った言葉を
後悔した。

だって…
どこをどうとっても
不良の人に向かって
『あんた』なんて
言ってしまったんだから…。