「止めたくて良いんだよ。幼馴染みは一生幼馴染みだ。あの世でも、生きていた頃の幼馴染みだって、言えるだろ? 死んだからって幼馴染みは終わらないよ」

「春樹……」

彼女は俺の服を掴んだ。

実際には触れていないけど、彼女が触れている部分が温かく感じる。


「あたし、真由香の幼馴染みかなあ? ずっと幼馴染みかなあ?」

「ああ、そうだよ」

「真由香に……会いたいよ……っ」

彼女は泣き止もうとしなかった。

今まで笑顔でいた分、涙をこらえていたのだろう。

笑顔が一番なんて言って、俺、酷いことしてたな。


「生徒会長さんに伝えとくよ。優花が、幼馴染みは止めないって言ってたって」

「約束……だよ……?」

俺は頷き、「約束破ったら俺に憑いていいよ」と笑って言った。