「お前、毎朝誰と話してたんだ?」

「えっ? 誰って……原木君も知ってる人じゃないか」

しかし原木君は首を傾げた。


「お前、いつも1人だったけど? 誰かいたのか? 姿見えないから、虫か何かと話してるのかと思った」

「……何だって……?」

俺の隣には、いつも彼女がいた。

絶対にいた。

それが、原木君に見えていなかったのか?

それってつまり、彼女は……。


「嘘だ!」

俺は4組へと走り、教室へ入った。

名簿を見たが、確かに彼女の名前はあった。

しかし、俺が彼女と出会った日から、彼女の出席の有無がついていない。

しかも彼女の席には、沢山の花束が置かれている。


彼女が……?

どうして……?


彼女は、死んでいる……?