「根本は、優花のこと好きなのか?」

「え!?」

俺は動揺し、声が裏返った。

動揺するってことは好きなのか……?

まさか!

俺は……ただの友達にしか思ってないはずだ。

確かに彼女のことは好きだ。

でもそれは……。


「そんなに悩むなよ。俺とライバルでも、別に良いじゃん」

「まだ分かんねえよ、恋愛対象として好きなのか……」

「そっか」

原木君は俺の頭に手を置いた。


「根本の頭は良いなあ。手を置くと落ち着く」

「変態発言だな」

「何だとー!」

原木君は俺の頬を横に引っ張った。

俺も仕返しに、原木君の頬を引っ張る。


「お前ら何してんの?」

教室にいたクラスメートや他のクラスの人も窓を開け、俺達を見ていた。